
現代政治分析入門1
2026-10-20

回帰分析の最も基本的な形である二変量モデルを紹介する。基本となる統計モデルについて復習した後に、回帰分析によって回帰係数を推定し、その推定値を因果効果として解釈するための基本的な方法として、最小二乗法(OLS)を学ぶ。確率分布の基本を学んだ後、OLSで得られた因果効果の推定量のランダム性を議論する。さらに内生性が推定結果をどのように歪めるのかについても検討する。
TBD

基本モデル \[ Y_i=\beta_{0}+\beta_{1}X_i+\varepsilon_{i} \]
この例では…
\[ 得票率_t=\beta_{0}+\beta_{1}所得の変化率_t+\varepsilon_{t} \]
以下の3つの線のうち、どれが一番いいと思いますか?それはなぜですか?





| 年 | \(X_i\) | \(Y_i\) |
|---|---|---|
| 1948 | 3.47 | 52.37 |
| 1952 | 1.71 | 44.55 |
| 1956 | 2.95 | 57.75 |
| 1960 | 0.56 | 49.92 |
| … | … | … |
\[ \begin{aligned} \hat{\beta_{1}}&=\frac{\sum(X_i-\bar{X})(Y_i-\bar{Y})}{\sum(X_i-\bar{X})^2}\\\\&=\frac{(3.47 - 2.66) (52.37 - 51.98) + (1.71 - 2.66) (45.55 - 51.98) + \cdots}{(3.47 - 2.66)^2 + (1.71 - 2.66)^2 + \cdots}\\\\&=2.22\\\ \hat{\beta_{0}}&=\bar{Y}-\hat{\beta_{1}}\bar{X}\\\\&=51.98-2.22\times2.66\\\\&=46.1 \end{aligned} \]
\(\hat{\beta_{1}}\)が正になるのは次のうちどのデータだと思いますか?



特定の確率で値が定まる変数
確率分布は確率変数が取る値の確率を定める

OLS推定値\(\hat{\beta_{1}}\)はランダム性を持つ=確率変数である
\(\hat{\beta_{1}}\)のランダム性の原因

\(X\)と\(\varepsilon\)が無相関のとき(=内生性がないとき)、\(\hat{\beta}_{1}\)は真の値\(\beta_{1}\)の不偏推定量である。

\(X\)と\(\varepsilon\)に相関があるとき(=内生性があるとき)、\(\hat{\beta}_{1}\)にはバイアス(偏り)が生じる
\(\hat{\beta_{1}}\)の期待値:\(E[\hat{\beta_{1}}]=\beta_{1}+\text{corr}(X, \varepsilon)\frac{\sigma_{\varepsilon}}{\sigma_{X}}\)
Q. 暑いほどアイスクリームが売れる時、OLS推定値\(\hat{\beta}_{1}\)は真値\(\beta_{1}=0\)よりも大きくなる?それとも小さくなる?
回帰分析の最も基本的な形である二変量モデルを紹介する。基本となる統計モデルについて復習した後に、回帰分析によって回帰係数を推定し、その推定値を因果効果として解釈するための基本的な方法として、最小二乗法(OLS)を学ぶ。確率分布の基本を学んだ後、OLSで得られた因果効果の推定量のランダム性を議論する。さらに内生性が推定結果をどのように歪めるのかについても検討する。
二変量回帰分析:基本編