国際政治経済I
2026-05-25
埋め込まれた自由主義について、他講義で「国内補償政策への評価が自由貿易への支持に影響するか」という分析の文脈で言及されたが、埋め込まれた自由主義自体についてはよく分からず、本講義で理解を深められた。
トップ1パーセントの人の独占具合を表したグラフで、徐々に1940年の水準に戻ってきていることがわかり、驚いた。アメリカはベトナム戦争や旧敗戦国の経済復興、国内福祉の拡大といった複数の要因が重なって衰退の一途をたどったということがわかりました。今までの国際経済を振り返ると、一つの経済学の考え方をもとに動いた結果悪影響が生じてしまい、反対のことをするというような動きがあると感じた。どの方法をとっても国際経済という大きな枠組みである以上は何らかの悪影響が生じてしまうのは仕方のないことなのかなと思う。これからの時代も悪影響が大きくなったらほかの方法に切り替えて国際経済を作っていくのだろうと思った。
比較優位モデル、特殊要素モデル、ヘクシャー=オリーンモデルという3つの経済学のモデルを学び、貿易が与える影響を理解する。

比較優位モデル
特殊要素モデル
ヘクシャー=オリーンモデル
デイヴィッド・リカード(1817)『経済学および課税の原理」
主張「自由貿易は全ての国にとって利益をもたらす」

ある財を相手よりも効率的に生産できること
ある財を別の財よりも効率的に生産できること
効率的=より少ない資源で多くの生産ができる
例:日本と中国が労働力で車と米を生産
| 車1台 | 米1t | |
|---|---|---|
| 日本 | 2人 | 4人 |
| 中国 | 10人 | 5人 |
Q:車/米の生産が効率的なのは日中どちらですか?
相対価格…ある財と別の財の価格の比
機会費用…その財の生産増加のためにどれくらい他の財の生産を減らすべきか
貿易を開始すると…
貿易は比較優位財の相対価格を上昇させる
あなたは日本の労働者です。
貿易が開始された結果、車が米に対して高くなりました。
その気があればどちらでも働けるとして、自動車工場と米農家のどちらで働きたいですか?
仮定:
各国は相対価格が上昇した財(=比較優位財)に特化
日本…車に特化
中国…米に特化


特化の結果、総生産量(=消費可能性)が増えている!
ジェイコブ・ヴァイナーがリカードモデルを拡張
主張「貿易は全体的には得だが、不平等な所得分配を生み出す」

ドイツが以下の状況にあるとする
| 布 | 農作物 | ||
|---|---|---|---|
| 労働 | ◯ | ◯ | 一般要素 |
| 資本 | ◯ | × | 特殊要素 |
| 土地 | × | ◯ | 特殊要素 |
生産者はそれぞれ布と農作物を生産

貿易を開始すると…
Q. 労働者の賃金、資本家の利子、地主の地代はどうなる?
労働者(一般要素)…影響不明
資本家(特殊要素)…得をする
地主(特殊要素)…損をする
エリ・ヘクシャーとベルティル・オリーンが考案
主張「貿易は全体的には得だが、不平等な所得分配を生み出す」

国:ドイツとフランス
財:布と食品
生産要素:労働、資本
| 布 | 労働集約財 | 労働>資本 |
| 資本 | 資本集約財 | 労働<資本 |
集約性…相対的にどちらの生産要素を使うか
生産要素賦存 (factor endowment)…相対的にどちらの生産要素が豊富か
Q: ドイツとフランスはそれぞれ布と食品どちらが得意?
貿易を開始すると…
リカードモデルの特化と同様→総生産量の増加
各国は自国に豊富な生産要素を集約的に用いる財を輸出し、希少な生産要素を集約的に用いる財を輸入する
貿易の開始は、各国に豊富にある生産要素の価格を上昇させる一方希少な生産要素の価格を下落させる
Q. 基本的には先進国は資本が、途上国は労働が豊富です
比較優位モデル、特殊要素モデル、ヘクシャー=オリーンモデルという3つの経済学のモデルを学び、貿易が与える影響を理解する。

貿易の経済学