シラバス

授業概要

政治とは市民政治家政党利益団体官僚といったアクター(登場人物)が相互に影響しながら織りなすダイナミックな社会現象です。この科目では、そうした現実政治の動きを理論実証に基づいて考察できる能力を身につけることを目的とします。政治学の関連する概念・理論・モデルを学び、日本そして世界の政治を「印象」ではなく「根拠」に基づいて分析できる視座を提供していきます。本科目は主に講義方式によりますが、アクティブラーニングを用いたワークを取り入れ、お互いに学び合いながら知識の習得を深めるとともに、政治を考察する経験を積めるよう手助けをしていきます。ただ出席して話を聞くだけでなく積極的な参加が求められますが、こうした経験を通じて政治学の高度な知識を得るだけでなく、市民として政治に正しく向き合うことができるようになるでしょう。

キーワード:政治過程、アクター、市民、政党、利益団体、官僚、政策過程、制度

目的と到達目標

本科目では、市民や政治家、政党、利益団体、官僚などの政治アクターがどのように政治に関わっているのか、理論と根拠に基づいて考察できるようになることを目指します。本科目は法学部学位授与の方針DP2(幅広い教養と専門知識)に特に強く関わり、またDP3(課題解決力と表現力)およびDP4(多様な他者を尊重し協働する力)にも関わります。

本科目の履修によって、具体的には以下の目標の達成が期待できます。

  1. 政治過程や政策過程の全体像を描写できる。【DP2】
  2. 市民の政治参加や投票参加に関する理論の内容を説明できる。【DP2】
  3. 政党の目的や機能政党間関係システムを理論的実証的に説明できる。【DP2】
  4. 利益団体の定義や機能、政治過程で果たす役割を説明できる。【DP2】
  5. 官僚制の機能や問題点、政策過程で果たす役割を説明できる。【DP2】
  6. 議会制度や執政制度、地方自治制度の働きを説明できる。【DP2】
  7. 経済学や国際関係論など、一部の隣接分野に関係する政治過程を理論的実証的に説明できる。【DP2】
  8. 政治現象をめぐる一般的な主張や先行研究の妥当性を検証することができる。【DP3】
  9. グループワークを通じて、相互に学びの深化に貢献できる。【DP4】

授業計画

授業計画を視覚化したものです

履修上の留意点

  • 基本的には担当者が作成したスライドに沿って、原則対面での講義形式で行います。ただしやむを得ない事情により半期7回を上限にオンラインに振り替えることがあります。
  • 授業資料等はWebClassで共有します。教場で配布は行いませんので、各自ダウンロードしてください。
  • 随時アクティブラーニングも取り入れ、なるべく「聞くだけ」の授業にはしない予定です。アンケートやディスカッションなどの形で、担当者と履修者、履修者同士でやり取りし、学習効果を高めます。
  • 特に期末と学年末のそれぞれの試験直前では、丸1回をグループワークに充てて復習を行います。
  • 担当者と連絡したい際は、必ず初回にアナウンスするアドレスにメールを送付してください。WebClassのメッセージ機能では気づかず返信できないことがあります。
  • メールを送付する際には、初回にアナウンスするメールの書き方を遵守してください。守っていないメールには返信しないことがあります。
  • 質問の際は適宜オフィスアワーもご利用ください。オフィスアワーと居室は初回にアナウンスします。
  • アンケートやグループワーク等ではオンラインのツールを用いますので、できるだけ電子機器(スマートフォンやタブレット、ノートPC)を持ってきてください。
  • 担当者の都合や現実政治の事情により、授業計画を変更することがありますので、ご承知おきください。
  • 授業では社会科学の方法論に基づいて政治現象を分析していきますので、同じ担当者による「現代政治分析入門1」「現代政治分析入門2」の履修も合わせて推奨します。

遠隔授業(オンライン授業)の実施回数

やむを得ない事情により半期7回を上限にオンラインに振り替えることがあります。

評価

  • 平常点(30%)…(到達目標9)事前学習と事後学習に対する取り組みを評価します。まず毎週の授業開始時間を締め切りとして、事前課題(教科書の指定部分)を読んできたかWebClass上のチェックフォームに入力していただきます(10%)。次に毎回の授業の3日後を締切として、合計100字程度のリアクションペーパーをオンラインで提出していただきます(20%)。
  • 復習セッション(20%)…(到達目標8-9)学んだこと復習するグループワークセッションを第13回に実施します。授業の大まかなトピックについて5人程度で1班に分かれてワークし、その成果を共有してもらいます。知識の定着度合いをミニクイズで測るとともに(10%)、班内でのワークでの貢献度を相互に評価します(10%)。
  • 試験(50%)…(到達目標1-4, 8)筆記試験を前期と後期、合計2回実施します(25×2=50%)。選択式問題と記述式問題を組み合わせる予定です。授業で扱った概念・理論・モデルについての知識習得、そしてそれらの妥当性を検証する能力を評価します。具体的には各回授業で設定されている目標の到達度を測ります。

教科書

購入必須の教科書としては以下。各回授業の予習で対応部分に目を通してきてください。

  • 松田憲忠・岡田浩(編著)(2018)『よくわかる政治過程論』ミネルヴァ書房.
    • 政治過程論におけるトピックが網羅的かつコンパクトに収まっており、記述もわかりやすく初学者におすすめ。

その他指定された文献はWebClass上で共有します。

参考書

今科目を学習する上で参考になる図書としては以下の通りです。

  • 伊藤光利・田中愛治・真渕勝(2000)『政治過程論』有斐閣.
    • 少し古いが骨太の教科書であり、復習に用いて学びを深めると良い。公務員試験用のテキストとしても使える。
  • 久米郁男・川出良枝・古城佳子・田中愛治・真渕勝(2011)『政治学[補訂版]』有斐閣.
    • 政治過程論というよりは政治学全体の教科書であるが、一貫性と網羅性は追随を許さない。
  • 加藤淳子(2025)『政治学原論-方法・理論・実証』東京大学出版会
    • かなり理論的でハイレベルだが、政治学をより深く学びたい人にお勧め。
  • 久米郁男(2025)『原因を推論する[新版]』有斐閣.
    • 社会科学方法論入門の決定版。学生のうちにぜひ読んでおきたい。

学生による授業アンケート結果等による授業内容・方法の改善について

担当者は新任のため、前年度アンケートは実施されていません。今後行われるアンケート結果を踏まえ、必要に応じて改善していく予定です。

アクティブラーニング型の授業科目

授業中の問いかけやアンケート、リアクションペーパー、グループワークなどの形で、具体的な政治・社会現象を題材に因果関係を考えるアクティブラーニングを積極的に行います。